グローバル市場に挑む日本の金融機関
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グローバル市場に挑む日本の金融機関
このような海外での変化は“外圧”として日本の金融システムを揺さぶりました。大手の銀行や証券会社は規制の緩やかな海外の市場に進出し、日本企業の資金調達などのサポートを手がけたり、プロジェクト・ファイナンスに参加するなどしてスキルを学び、先端の金融技術を身につけていきました financial system。
1980年代半ばから少しずつ進められた制度改革により、1994年には「金利」が完全自由化となり、同じころに長期・短期の分離も事実上解消されました。銀行・証券業の分離においても、子会社方式による相互参入(たとえば銀行が証券子会社を設立)が認められ、その後、金融持ち株会社の下に銀行と証券会社がいわば兄弟として並ぶことも可能になりました。戦後最大の金融制度改革と言われる「日本版・金融ビッグバン」のプログラムが終了した2001年には、欧米に並ぶ金融環境が整ったと言えます construction system。
かつては間接金融に後れを取っていた直接金融(証券ビジネス)も、バブルのころより存在感を高め、国内取引における制度整備も進みました。ホールセール分野において証券ビジネスは、銀行ビジネスと肩を並べるほどの主役に成長しています。リテール分野においては、国民の金融資産を証券市場に呼び込むことで、産業の活性化を加速させる取り組みに期待が寄せられています vhis。
戦後の半世紀にわたり民間では難しい投融資や、民間金融の届きにくいところをカバーしてきた政策金融の体制は、すでに役割を終えたとする声が高まったことから、2008年に抜本的な統合・再編が進められ、現在は新しい形で産業や金融を支援しています。また、政府系金融機関が投融資を行う際の財源となってきた郵便貯金と簡易保険は、「官業による民業の圧迫」という批判を受けて民営化のプロセスをたどり、「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命保険」となりました。現在は政府100%出資の会社ですが、早期に政府出資比率を3分の1ほどに引き下げる予定です。